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業務iOSアプリを開発中、これまではデバッグチームにAdHocで配布していたものの、デバイスが増えるたびにProvisioning Profileに追記するコストが無視できなくなってきました。

OTA(On The Air)配信を使って配布すれば、デバイスの管理が不要になるとのことで(逆にアクセス者の管理は必要ですが)、OTA配信にチャレンジすることにしました。


事前の用意 SSL対応WEBサーバーが必要。iOS7.1から、非SSLサーバーからのダウンロード・インストールができなくなったそうです。

社内サーバーに自己証明書を設定して…という方法も考えたが、ダウンロードする側のデバイスにもプロファイルの設定などが必要、ということで今回は見送ります。

SSL対応であれば、特にその他の制限はないということで、共有SSLに対応している安価なレンタルサーバーを契約することにします。

今回はさくらのレンタルサーバー、スタンダードプランを契約しました。
※ライトプランには共有SSL機能がないので、注意してください。



さくらのレンタルサーバーは、無料お試し期間はSSLが利用できないので、すぐに支払い手続きを行います。

次に、会員メニューログイン→サーバー設定と進んで、サーバーコントロールパネルに入り、左側のメニューから「ドメイン設定」に入り、「共有SSLを使用する」にチェックを入れます。
※支払いを行ってすぐだと、支払情報が反映されていないようで「お試し期間中は利用できません」と表示されます。数時間経った後に試したところ、設定できました。

次に、アプリ配布用のディレクトリを作成し、そのディレクトリまでのURLをメモしておきます。

注意:規約上、この配布用アドレスは、部外者がアクセスできないよう管理しなければいけないようです。最悪アカウント停止もあり得るので、外部サーバーでの運用は十分注意する必要がありそうです。

ipaファイルの生成

アプリのビルド→Archiveは、AdHoc版と全く手順で行います。

Organizerからアーカイブを選び、DistributeボタンをクリックするところもAdHoc版と同じです。

次の手順も、AdHoc版と同じ「Save for Enterprise or Ad Hoc Deployment」を選びます。

Provisioning Profileの選択も、AdHoc版と同じProvisioning Profileを選択してもOKです。
※新しい機器の登録は必要ありません

次の保存先選択画面で、画面中央下にある「Save for Enterprise Distribution」をチェックすると画面が広がります。

下の図で赤枠で囲まれたところがAdHoc版と違う設定をする箇所です。



・「Save for Enterprise Distribution」にチェック
・「Application URL」に、前の手順でメモした配布用URL+ipaファイル名を記入
・「Title」にはアプリ名を記入

「Save」ボタンをクリックして保存すると、今までのようにipaファイルが作成されるほかに、.plistファイルも生成されます。

インストール用HTMLファイルの作成

アプリをインストールする際にアクセスしてもらうHTMLファイルを作成します。

<a href="[plistファイルのURL]">ここからインストール</a>

この1行があれば十分です。


ipa, plist, htmlファイルをサーバーにアップロード

ここまでで作成したipaファイル、plistファイル、htmlファイルをサーバーにアップロードします。

実機へインストール

iOSデバイスのSafariから、配布用HTMLファイルのURLを入力してアクセスします。
※先頭をHTTPS://にするのを忘れないようにします。


開いたHTMLファイルのリンクをタップすると、確認メッセージが表示されます。



ここでインストールをタップすれば、アプリがインストールできます。
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